使い方とよくある質問

Oryzaeを日々使うなかで生まれる小さな迷いに、ひとつずつ答えていくページです。LP(oryzae.ephemere.io)やチュートリアルでは触れていない細部も、ここに集めています。

1. はじめに — 4つの場所

Oryzaeは「問い」を中心にめぐる執筆アプリです。問いを立て、エントリを書き、漬け込み、発酵を待ち、手紙を読む。この一連のリズムを、4つの場所が支えています。

Editor

縦書き/横書きで日々の言葉を書きとめる、静かな白い紙。タイピングごとの細かなエフェクトで、書く動作そのものに身体性を返す場所です。

Jar(瓶)

立てた問いと、その問いに紐づくエントリの集合体。発酵のための仕込み場所であり、問いの最新状態を俯瞰する眺めでもあります。

Board

エントリ・スニペット・写真を卓に並べる場所。日次・週次の二つのモードで、記憶を時間軸ではなく関係のなかから整えます。

Letter

毎週末、コウジカビ・乳酸菌・酵母の三段階を経てAIが生成する500字の手紙とキーワード。要約ではなく、また書きはじめるためのささやかな種火です。

2. 基本の流れ

Oryzaeの一週間は、おおよそ次のように回っていきます。

1. 問いを立てる

ヘッダーや Jar から「新しい問い」を作ります。完璧な問いである必要はなく、「なぜ──」「どうすれば──」のような答えのまだない一文で十分です。最後に「?」を付けましょう。問いはあとで何度でも編集できます。

2. エントリを書く

エディタで日々書きます。タイトルは省略可能。書きはじめると数秒ごとに自動保存され、ステータスバーに「編集中」「保存済み」が表示されます。

3. エントリを問いに紐づける(漬け込む)

保存ダイアログで「漬け込む」を選ぶと、そのテキストが発酵瓶に入り、発酵プロセスの対象となります。

4. 発酵を待つ

週末になると、その週に問いに紐づいたエントリ群が三段階の発酵プロセスにかけられます。コウジカビが分解し、乳酸菌が手紙を綴り、酵母がキーワードを差し出す──即時には届かず、時間を置いてやってくるのが Oryzae のリズムです。

5. 手紙とキーワードを読む

発酵が完了すると、Jar から500字ほどの手紙と3〜5つのキーワード、そしてあなたの原文から抽出された切片が読めます。これらは「正解」や「要約」ではなく、あなたが自分自身で執筆を進めるためのコメントです。

6. ボードで眺め直す

Boardでは、その週に書いたエントリ・選んだスニペット・添えた写真を一覧できます。日次・週次の切替で、その日の凝縮や一週間全体の流れを行き来できます。

3. エディタの基本機能

エディタはOryzaeの中心です。書く動作そのものを丁寧にあつかうために、いくつかの細やかな機能を用意しています。

縦書き/横書きの切替

ツールバーの「縦書きに切替」「横書きに切替」で随時切替えられます。日本語でのデフォルトは縦書き。

明朝/ゴシックの切替

ツールバーから明朝(Noto Serif JP)とゴシック(Noto Sans JP)を切替えできます。書くときの呼吸を変えたいときに。

自動保存

数秒ごとに自動保存されます。編集中/保存中/保存済みのステータスは、ステータスバーで確認できます。

スニペット化

本文中の一文を範囲選択すると「スニペット化」ボタンが現れます。50文字以内の短い言葉を切り出して、後から Board で並べ直せます。

問いへの紐付け

保存時のダイアログで現在の問いに紐づけられます。紐づけたものだけが Jar に入り、発酵の対象になります。

執筆統計

ツールバーから文字数・行数・段落数・読了時間(目安)を開けます。書く分量の見当をつけるために。

音声入力

ツールバーのマイクアイコンから音声入力をオンにできます。Chrome での利用を推奨。マイクの利用許可が必要です。

フルスクリーン

他の場所を視界から外したいときに。再度のクリックで解除されます。

4. エディタのエフェクト

「書く」という動作そのものに、ほんの少しの身体性を返すための小さなエフェクト群です。すべてエディタの設定アイコンから個別にオン/オフできます。

エフェクトなにが起きるか向いているとき
フォーカスモード現在カーソルがある段落以外を薄く沈める。ひと段落を集中して書きたいとき。
時間内包(Time Inscription)キーごとの押下時間や速度を、文字サイズ・太さ・にじみとして文章に書き残す。リズムや強弱を、字面そのものに残したいとき。
消し跡(Eraser Trace)削除した文字をすぐには消さず、薄い跡として一定時間残す。書き直しの過程を後から振り返りたいとき。
打鍵音増幅(AMP・ASMR)マイク経由のキーストローク音を、フィルタとコンプレッサで強調して返す。書く行為に没頭したい時に。要マイク許可。
音量内包(Voice Dynamics)マイクで拾った声の音量を、文字の太さ・サイズに反映させる。声に出して書く/思考するとき。要マイク許可。
ゴースト(Ghost)書いた文字がふっと残像として残り、ゆっくりぼけて消えていく。「塊(コミット時)」と「塵(キー毎)」の2モード。書き続けるリズムを視覚的に味わいたいとき。

サイズ・散乱・ぼかし・持続時間などのパラメータも、設定パネルから細かく調整できます。

5. アカウントと設定

アカウントページから以下を変更できます。

ニックネーム

アプリ内に表示される名前。本名でなくて構いません。

メールアドレス

新しいアドレスに確認メールが届きます。リンクをクリックすると変更が完了します。Google連携のみのアカウントは変更できません。

パスワード

現在のパスワードと新しいパスワード(6文字以上)が必要です。Google連携のみのアカウントには表示されません。

テーマ

ライトモードとダークモードを切替えられます。

言語

日本語と英語を切替えられます。同じアカウントの言語設定は端末を超えて共有されます。

執筆統計

アカウントページから、これまでに書いたエントリ数や文字数の累計を確認できます。

6. よくある質問

書いた文章はどこに保存されますか?

OryzaeのサーバーにSSL通信で送信され、暗号化されたデータベース(Supabase)に保存されます。あなたの認証アカウント以外からは参照されません。詳細はプライバシーポリシーをご覧ください。

AIは何を読みますか?

あなたが書いて「漬け込む」を選んだエントリのみを読みます。瓶に漬け込まなかった下書きや日常メモは発酵プロセスには含まれません。

発酵はいつ起きますか?

おおむね数日に一度、書いたテキストが一定量溜まったタイミングで発酵プロセスが動きます。エントリを書いていないと起こりません。

エントリを削除したい

エントリ一覧から該当のエントリを開き、メニューから削除できます。削除すると、発酵対象から外れます。

問いはいくつ持てますか?

同時に3つまでの問いを Jar に置けます。ただし一つのエントリには1つの問いを紐づけることを推奨しています。

縦書きは必須ですか?

いいえ。デフォルトは縦書きですが、ツールバーから横書きにいつでも切替えられます。フォントも明朝とゴシックを選べます。

日本語以外でも書けますか?

現在のところ、日本語と英語のみに対応しています。

音声入力やマイクを使うエフェクトが動きません

音声入力・打鍵音増幅・音量内包はマイク利用の許可が必要です。Chromeでの動作を推奨しています。OS/ブラウザのマイク権限と、サイトごとのマイク権限をご確認ください。

スマートフォンから使えますか?

現在のOryzaeはスマートフォンへの最適化を行っていません。デスクトップChromeもしくはSafariを推奨します。

課金や有料プランはありますか?

現在Oryzaeはリサーチ・プレビュー段階のプロジェクトです。料金体系は未確定で、利用は無料です。今後の方針はLPやアカウントメールでお知らせします。

Picklesとはどう違いますか?

Picklesは日記そのものを書く場でした。Oryzaeは「問い」を中心に据え、書かれた言葉を発酵プロセスにかけて返すという、書く前後の時間まで含めて設計し直したものです。Picklesからのデータ移行は今のところ提供していません。

アカウントを削除したい

現状、アカウント削除は手動対応となります。下記のお問い合わせ先までご連絡ください。書き溜めたデータをエクスポートしたい場合も同様にご連絡ください。

7. お問い合わせ

うまく動かないとき・要望・誤解を生みそうな表現に気づいたときは、下記までお気軽にどうぞ。一通ずつ目を通しています。

Oryzaeはリサーチ・プレビュー段階のプロジェクトです。挙動や仕様は研究の進行に応じて変化します。

うまく書けない日があっても、また明日。